Day 07 Information Crawler
幼児の将来なりたい職業、不動の上位。グレムリンテイマー。
自分の子供になってほしくない職業、不動の上位。グレムリンテイマー。
ひとくちにグレムリンテイマーと言っても、生き様は様々だ。
軍、警察、企業などの組織に属すもの。
どこにも属さずフリーの傭兵となるもの。
はたまた、賊に身を堕とすもの。
今年の7月以降は、グレムリンと無縁の生活をしていた者が
錆びたフレームを見つけ、望む望まないにかかわらず、戦いに巻き込まれた者もいるという。
仕事の内容も多岐に渡る。
組織に属し、その敵と戦うことを生業としているもの。
グレムリンを用いたレースや試合の興行などを生業とするもの。
運び屋やジャーナリストなど、活動するための道具としてグレムリンを使役するもの。
今でこそテララーニャ所属の傭兵として戦っているザミエルではあるが、
半月ほど前まではフリーの傭兵として、僚機のイゾルフとともにさまざまな仕事をこなしてきた。
10年以上傭兵稼業を続けて、染み付いた習慣はそのままだ。
スピーカーから流れる読み上げソフトの音声を聞きつつ、パイロットスーツに袖を通す。
フリーの傭兵にとって、情報収集は生きていくための必修科目だ。
自分の機体のカスタムのためのトレンド収集や工場の情報。
仕事を請けるに値する依頼主かどうかの裏取り。
傭兵同士の横の繋がりの口コミで有益な情報が齎されることもある。
巨大未識別融合グレムリンに対し、各地で迎撃が始まっています
青花師団の遊撃隊によって、安全かつ優位な位置へと誘導しています
遊撃隊の損耗は大きく、傭兵と真紅連理軍の最終防衛ラインに全てを託しています
戦火の傷跡は大きく、我々はいま試されています
本日のニュースです
領域に存在する次元の歪みに侵入し
まだ見ぬパーツや素材を手に入れられる可能性が高まっています
ヴォイド・エレベータと呼ばれる侵入システムがいま思念研究所で提唱されています
希望がある限り……私たちは、生き残れるのです
『P2BLOG 新着記事アリ、読み上げます……』
中には、自分のブログを持って発信している傭兵もいる。
今読み上げられているP2BLOGの著者、ペリュトン・ペリュトンもその一人だ。
若い傭兵と思われる軽い語り口の日記がメインコンテンツの個人ブログだが、
有益なパーツの宣伝がある日もあるため、ザミエルの巡回ルートに入っていた。
領域通信などで見た記憶もあるし、この傭兵も近いルートを通っていたと記憶している。
ブログの記事の読み上げが終わるとほぼ同時、端末の電源を落として、部屋を後にした。